ソーラーパネル以外の故障時期を確認しましょう
太陽光発電システムは下記のようにたくさんのメリットがあります。
・自宅の電気料金が抑えられる
・売電で約10年で初期費用の元が取れる
・産業用は20年間高い売電収入を得る事が出来る
・非常用電源の確保
・環境問題への貢献
しかし、直ぐに壊れたり、修理費用がかかってしまうのでは投資の価値は激減しまいます。
まずは下記2点をご確認下さい。
※住宅用も産業用も共通です。
【一般的な故障時期】
ソーラーパネル:25年〜30年以上で故障
パワーコンディショナー:7年から13年で故障
【一般的なメーカー保証期間】
ソーラーパネルメーカー保証期間:20年〜25年
パワーコンディショナーメーカー保証:5年〜10年
上記を見て頂ければすぐお分かりだと思いますが、万が一ソーラーパネルが故障してもすぐに無償交換出来ます。
屋根に置いてあるだけ、更地に設置してあるだけなので、動いて壊れる部分が無い為、メーカーも自信を持って長期保証を付けています。
パネル自体に汚れがつきにくい処理がしてあるので、分厚い汚れが付かない限り(ペンキや動物の死骸等)発電量の低下も気にしなくても良いレベルです。
京セラが1984年に設置したソーラーパネルは丁度30年経った今も稼働しています。
問題は、パワーコンディショナーです。
パワコンは故障が多い
太陽光発電システムの部品の中で一番故障が多いと言われるパワーコンディショナー通称「パワコン」です。ちなみにパワコンは、太陽光発電された「直流」電流を一般家庭で使用できる「交流」電流に変換する機械です。
家庭で発電した電気を売電する際、付近の電線へ電気を送るのも「パワコン」の役割です。
このパワコンの耐久年数は10年〜13年といわれていますが、故障時期はバラバラです。
13年以上もつものもありますが、10年もたずに故障するものもあります。
住宅用パワーコンディショナーに関しては、部品だけの交換で5万円〜10万円、パワコン自体の交換は20万円〜30万円と言われています。そして、太陽光発電システムの普及によって、この価格もどんどん値下がりしている事もあり、10年後20年後のパワコンの交換価格は予測が難しいです。
忘れてはいけない電気メーターの交換
「売電メーター」という、電気メーターとは別の物が設置されますが、10年に一度の交換が法律で義務付けられていて、費用は所有者負担です。価格は電力会社によって違い、3万円〜10万円程です。
メーカー保証で補えないこの部分は、自己負担なのでご自身で積み立てておかなければいけません。
逆に言えば、機械だからこそ事前に故障時期が分かっている為、「備える」事が出来るのも太陽光発電の魅力です。
※弊社ではお客様に機器交換費用として、1年で1万円前後の積立をおすすめしています。
ここで重要なことは、定期的にメンテナンスを行う業者に依頼しているかどうか。
住宅用は、1年3年5年周期の定期点検を必ず実施しましょう。
※パネルの発電量が落ちた原因が天候によるものか故障によるものかがわかりにくく、メーカー保証を適応する場合でも、点検業者による「故障原因の立証」が必要になってくる為です。メンテナンス契約を敬遠される方も多いのが現状ですが、定期点検だけで充分ですのでご契約する様におすすめしています。
問題は産業用太陽光発電のメンテナンスです。
50kW規模になると200枚以上のソーラーシステムの管理は素人では不可能です。
しかし2015年現在、産業用太陽光発電を行っている方の約8割がノーメンテナンスで発電所を運用スタートしている問題があります。
こちらで詳しく解説していますので、ご確認下さい。
【産業用】メンテナンス費用は初期費用の1%はウソ!
太陽光発電は壊れるしメンテナンスフリーではありません
これから太陽光発電を導入される方は、住宅用でも産業用でも、下記3ポイントは必ずチェックして下さいね。
1・パワコンの保証年数と同機種の交換費用。
2・採算シミュレーションにパワコン交換費用(積立費用)と売電メーターの交換費用(積立費用)を含める事。
3・定期的なメンテナンス費用(無償か有償かも)。
チェックされない方がとても多くて、今問題になっている程です。
結局、我々販売店は「売りたい」ので、メンテナンスや余計や交換費用の話しはしたくないというのが正直なところ。
しかも、こういったお話をすると、他社さんの見積もりにはこういった金額は入っていなかったと言われ、購入後の話しになると「メンテアンスフリーですから」の一言で済ませる販売店で購入という、私達があまりおすすめ出来ない流れになるケースもあります。
太陽光発電システムはメンテナンスフリーではありませんし、壊れます。
予測できているからこそ、対策出来るんです。
是非こういった事を説明してくれる販売店さんにお話を聞く様にして下さいね。
それには、複数の販売店に見積もり依頼されるのが非常に有効です。
これから太陽光発電を購入される方に知っておいて欲しい、「業界の裏話」があります。
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