最初に申し上げますと、2015年度売電価格は太陽光発電業界の噂では30円/kW。私個人的には29円/kW又は28円/kWと予想しています。
それにしても、太陽光発電の売電価格はいつでも我々施工販売店やメーカーをハラハラさせます。
現在発電事業者の方で、今後追加で太陽光発電システムを導入されない方にとっては関係ない話しですが、これからスタートされる方にとっては大変重要な問題だからです。
自分が発電した電気をいくらで買ってくれるのか?
そして、皆さん売電価格ばかりを気にされます。
「2014年度は32円/kWですが大丈夫ですか?」
「2014年度からスタートする方は2012年にスタートした方よりも収益は低いんですか?」と。当然気になりますよね。
でも、売電価格ばかりが注目されていますが、本当は「システム単価」「システム性能」「売電価格」この3点が各々重要だという事を忘れてはいけません。
太陽光発電事業者になる方の9割以上の方は、「投資」として太陽光発電を見ています。
投資として見る以上、費用対効果は絶対です。
1・初期投資額は1400万円か1800万円か
2・ソーラーパネルやパワコンシステムで何kWh発電するのか 60000kWhか70000kWhか
3・売電価格は32円/kWか29円/kWか?
こうして見ると、123全て重要ではないですか?
3番の売電価格ももちろん重要ですが、2番のシステム構成によっては同じkWでも発電量がこれだけ変わってきます。
では、1番の初期投資額から簡単にご説明していき、最終的に2015年度の採算にまで話しを持って行こうと思います。
投資コストは2014年が最安値。2015年はステイ又は値上り
1番は皆さんおなじみ施工販売店によって価格差がある事はご存知だと思いますので、我々の頑張り所だと感じています。
別の記事でも書いている事ですが、
2013年12月頃までは太陽光発電の価格は低価格化の一途をたどっていました。
しかし、2014年初旬から現在まで値下がりの動きはありません。
メガソーラーが随分以前から値上りを始めている事を考えると、我々は産業用太陽光発電も値上りの準備段階に入ったと見ています。
2番のシステム性能ですが、これは現在も高性能化が進んでいます。
しかし、太陽光発電システムの主要機器はソーラーパネルとパワコンですが、発電効率及び変換効率は東芝の20.1%とSMAの98.0%です。
SAMの98%は上がっても99%とあと1%しか上がる余地がありません。
しかしソーラーパネルは20.1%で東芝が現在世界No.1ですが、例えば数年後に30%になったとします。
発電量が1.5倍 = 収益が1.5倍
になりますので、ここには今後も期待が持てそうです。
売電価格は29円と予想
この記事のタイトルでもある、2015年度の売電価格ですが、業界の噂では30円ですので恐らく30円になると考えられます。
しかし、私はあえて29円と予想します。
2014年度の売電価格は住宅用が番狂わせがあった事もあり、今回も29円は中穴位の位置にはいますよ。
なぜ29円と予想するかというと、
1・システム価格が最安値になり、採算も充分に取れる(1500万円の投資で4200万円の収益が3900万円に経るレベル)
2・次に経産省が心配しているのは、国民への負担額が増える事
3・太陽光発電の認知度もある程度広まり、採算も充分なのであれば、例年以上の低価格化でも良い
今後はほっておいても産業用太陽以降発電は広まっていく為、国民負担を考える時期に来ていると考えると思います。
「ほっておいても普及していく」理由のひとつに我々施工販売店がほとんど利益が無い状態で商売を行っている事を認識下さい。
太陽光発電システム価格の競争の激化によって、ほとんど利益はありません。
その証拠に、我々も周りの施工販売店も、次の新しい事業にとりかかっています。
太陽光は今や国が援助して、発電事業者の皆さんが儲かるというだけのシステムで、その中間に我々のような施工販売店が手数料を取れる様な状況ではなくなってきています。単純なパイプの役目を果たしているに過ぎません。
という事で、2015年度もまだまだ発電事業者の方にとっては高利回りの投資には変わりありません。
しかし、注意が必要です。
システムの価格は底値になっています。
後は、売電価格が毎年下がって、システム性能が少しづつ上昇していくだけです。
採算ボリュームは毎年減少していくでしょう。
太陽光発電はいつでも参入できる事業では無いという事です。
2015年度の売電価格が発表される頃にはまた大きな流れが出来そうですが、皆さんはその前に施工販売店等で相談に行かれたほうが良いと思います。
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