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風力発電投資の節税や税金の仕組みについて

風力発電

風力発電は純粋に発電して電気を使うためとして設置することもできますが、その他に投資のために設置することも可能です。

発電した電気は売ることができますので、投資すれば大きな利益をもたらす可能性もあります。

ただ風力発電に投資したときの税金に関しては気になるところでしょう。

どれぐらい税金がかかり、また節税は可能なのでしょうか?

風力発電で利用できる節税措置

風力発電を設置するには費用が必要ですが、今注目を集めている発電方法であり、国も自治体もバックアップ体制を整えています。

節税になる優遇措置は以下のようなものがあります。

生産性向上設備投資促進税制

設備投資に対する節税措置であり、条件を満たすと風力発電も対象になります。

取得費用や税控除など、事業者はどの措置を利用するか選択できます。

グリーン投資減税

風力発電や太陽光発電の設備に投資した事業者を対象とした制度です。

取得費用の即時償却や税控除を選択できます。

即時償却は太陽光発電ではすでに廃止となっています。

中小企業投資促進税制

中小企業限定であり、30%の即時償却または7%の税控除とどちらか選択できます。

選択基準は事業者の財務戦略によって決まります。

補助金制度

風力発電の設備投資に対する補助金は地方自治体によっては制度を設けているところもあります。

国による補助金制度はすでに打ち切られました。

生産性向上設備投資促進税制

風力発電

平成26年に産業競争力強化法の制定に伴って制定された税制優遇措置です。

産業経済発展の土台の設備投資を促進するのが目的であり、設備投資を行った人の税金を減らすという制度です。

ただどのような設備でも良いというわけでなく、生産性の向上を目的とした設備投資でなければ、制度は適用されません。

青色申告をしている法人や個人が対象であり、非製造業でも対象です。

生産性向上のための設備なら基本は適用となり、最新設備の導入と、利益改善のための設備導入の2つに分けられます。

最新設備

最新設備とは、建物や付属設備、機械装置や工具、備品やソフトウェアのことを言い、以下の2つの条件を同時に満たすと適用です。

  1. 当該設備の生産性向上率が年平均1%以上であること
  2. 規定の価格以上であること

設備が制度の要件を満たしていることを証明するには、メーカーに書類を作成してもらいます。

生産性向上率とは、言い換えれば社員の労働効率であり、社員人数や作業内容などで計算して求めます。

利益改善のための設備

対象の設備は最新設備と変わりはないですが、以下の2つの条件を同時に満たす必要があります。

  1. 投資利益率が15%以上、中小企業の場合は5%以上
  2. 規定の価格以上であること

設備が制度の要件を満たしていることを証明するには、公認会計士または税理士の確認を受けた投資計画書が必要です。

投資利益率とは、投資額に対してどれだけ経常利益を生み出しているか計算で求めます。

投資利益率はROIとも言われます。

グリーン投資減税

エコ

再生可能エネルギーに設備投資した場合に減税され、風力発電と太陽光発電が対象です。

制度には3つの優遇措置があり、事業者は以下のどれかを選びます。

7%税額控除

産業用発電装置の購入費用の7%を税額控除出来ます。

ただし、控除額は法人税または個人事業税の20%以内です。

控除を受けられる対象は中小企業のみであり、中小企業の定義は以下の2つになります。

  • 大企業の子会社でなく、資本金が1億円以下の法人
  • 従業員が1,000名以下であり、資本出資を有しない法人

これら2つのいずれかの要件を満たせば、中小企業として当てはまり、7%の税額控除が受けられます。

30%特別償却

産業発電装置の購入費用の30%特別償却を受けられます。

通常だと耐用年数で割り算して減価償却をしますが、この制度を利用すると、運転初期段階で財務戦略を立てられます。

100%即時償却

産業用発電装置の購入費用を初年度に全額償却します。

これを利用すると、初年度に設備投資で赤字が見込まれるような事業者でも、次年度で収益改善が出来て売り上げが上がれば、この制度によって有効な経営戦略が立てられます。

太陽光発電はすでに対象外となっており、利用できるのは風力発電の場合のみです。

対象条件

グリーン投資減税の対象条件は、まず青色申告をしている法人であること、それに加え以下の3つの要件を満たさないとなりません。

  1. 平成28年3月31日までに発電設備を取得しておく
  2. 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法第3条第2項の発電設備である
  3. 取得した日から1年以内に運転開始する

単純計算して、すでに発電設備を取得している方は、平成29年3月31日までに運転開始すれば、この制度を利用できることになります。

中小企業投資促進税制

促進税

30%即時償却と7%税額控除のどちらかを使うことが出来るのが中小企業投資促進税制です。

30%即時償却

中小企業で指定の機械装置や風力発電機や太陽光発電機、これらを取得したり制作した場合は、初年度にその費用の30%を一括で償却できます。

たとえば風力発電機を2,000万円で購入し、初年度の収益が1,500万円だったとします。

2,000万円の30%を即時償却すると、600万円が償却できます。

収益は1,500万円なので、償却分の600万円が引かれ、900万円が収益となり、これに課税されます。

7%税額控除

機械装置などの購入金額の7%が割引になり、法人税を安くできる制度です。

たとえば風力発電機を2,000万円で購入し、初年度の法人税が500万円だったとします。

2,000万円の7%の140万円が法人税500万円から引かれ、360万円の課税となるのです。

しかし一度に差し引かれるのは上限20%までという決まりがあり、法人税が500万円だと、その20%の100万円までしか差し引かれません。

その結果として法人税は500万円-100万円で400万円となります。

ちなみに残りの40万円は、1年間の繰り越し制度によって、翌年の法人税から繰り越して引くことが出来ます。

補助金制度

風力発電への投資を考えている人は、補助金制度を利用できます。

国による補助金制度はすでに廃止となっていますが、全国の自治体では補助金制度を行っているところも多いです。

その一部が以下の通りです。

  • 北海道 : 地域づくり総合交付金
  • 岩手県 : 岩手県民間施設再生可能エネルギー等導入推進事業費補助金
  • 福島県喜多方市 : 喜多方市住宅用新エネルギー設備等設置費補助金
  • 栃木県 : 栃木県環境保全資金
  • 東京都三鷹市 : 新エネルギー・省エネルギー設備設置助成金
  • 石川県白山市 : 白山市再生可能エネルギー設備設置事業費補助金
  • 滋賀県 : 政策推進資金
  • 鳥取県鳥取市 : 鳥取市自然エネルギー等導入促進事業費補助金
  • 愛媛県 : 再生可能エネルギー発電導入可能性調査事業費補助金
  • 佐賀県嬉野市 : 嬉野市住宅用再生可能エネルギー設備等設置補助金制度
  • 鹿児島県薩摩川内市 : 薩摩川内市次世代エネルギー事業推進補助金「固定資産税キャッシュバック制度」

都道府県として補助金制度を行っているところも、町として行っているところもありますので、まずは、お住まいの自治体の制度を調べてみてはいかがでしょうか。

小型風力発電の導入費用やかかるコストの項目

風力発電
最近は再生エネルギーとして風力発電も注目されています。

自治体や企業などでも導入したり検討したりしているところもあります。

今回は小型風力発電においての、導入費用や維持コストをご紹介させていただきます。

小型風力発電の導入費用

風力発電には種類や大きさがあります。

その中で小型風力発電と言われる物は、風車の直径が16m以下であり、受風面積が200㎡以下のものであり、電気事業法においての出力規模が20kW未満の発電設備のことを言います。
風力発電のメーカーとしては、三菱重工が大手であり、その他にグローバルエナジー・ゼファー・WINDPROが小型風力発電のメーカーとしては有名です。
家庭の庭などに設置する程度の大きさのタイプだと50万円~100万円前後の価格となります。

しかしこれが土地に設置して、本格的に風力発電として電気をまかなうために使おうとなると、さらに大きな風車のタイプを設置することとなるでしょう。

建設費用は1kWあたりで22万円ほどであり、20kWタイプとなると単純計算で440万円です。

さらには土地に設置しますので、もし土地を購入するとして数百万円かかるのは間違いありません。

設置するとなると騒音が発生しますので、人や建物の無い土地を選ばなければなりません。

場合によっては風車を建設するための費用も必要です。

このようなことから、少なくとも数百万円から1,000万円は初期費用としてかかる計算です。

ただし1,000万円も用意できないという方もいるでしょう。

そんな場合は、もう少し発電能力の少ないタイプにすると、本体価格を安く抑えられます。

  • 発電能力1500Wタイプ : 価格は50万円程度
  • 発電能力600Wタイプ : 価格は20万円程度
  • 発電能力400Wタイプ : 価格は10万円程度

これぐらいの発電能力のタイプとなると、本体価格も安いですが、風車自体も小さく自分で組み立てて設置することも可能です。

ただしコンパクトではありますが、騒音対策をしていないので、音がうるさいという特徴があります。

導入費用としては、本体価格や土地や組み立て設置費用の他に、別途メンテナンス費用もかかる場合があります。

本格的な風力発電を設置するなら、メンテナンス費用もチェックしましょう。

最近では風力発電に適した土地と風力発電設備がセットになって販売されているケースも多いです。
このような場所なら騒音問題も起きにくく、また風も安定して吹くような場所なので、小型風力発電を設置しても想定通り発電してくれる可能性が高いです。

メンテナンス費用

メンテナンス

風力発電も使用していけば劣化しますので、メンテナンスが必要です。

メンテナンス費用は年間で1kWあたり6,000円ほどかかると言われています。

しかしこの金額は一般的な金額であり、実際に風力発電は運用してみないと何が起こるかわかりません。

  • ローターが破損する
  • モーターが壊れる
  • オイルがなくなる
  • 思ったよりも風車が回らない

このようなトラブルも起きるかもしれません。

小型風力発電に限っては、2016年現在ではほとんど日本国内で販売実績がないために、どのようなメンテナンスを行うべきか明確になっていないので、実際にいくら費用がかかるかは不明です。

このためにメンテナンス費用は多めに予算を見ておいた方が無難と言えます。

また風力発電は台風が大敵であり、台風が来ればローターの回転を止めて、必要以上に回らないようにするという事も出来ますが、場合によっては強風で羽が折れて取れてしまうこともあります。

当然ローターの羽が壊れれば本体ごと交換となります。

収益予想

収益

風力発電を投資として設置する場合は、固定買取制度という制度がありますので、発電した電気を売ることが出来ます。
発電能力20kW以上の場合は1kWhあたり22円、20kW未満の場合は1kWhあたり55円と2倍以上お得です。
さらに買取り期間は20年と長く買取りが行われます。

実際に発電能力1kWの風力発電を設置したら、どれぐらいの収益になるか計算してみます。

条件として設置費用が22万円、年間メンテナンス費用が0.6万円と仮定します。

また風力発電に向いている風が年中吹くような条件の良い場所で稼働させたとして、発電効率は20%と仮定します。

1日の発電量 : 1kW×24時間×20% = 4.8kWh
1年の発電量 : 4.8kw×365日 = 1752kWh
1年の売電の収入 : 55円×1752kWh = 96,360円

これが1年間の収入となります。

また1年目は建設費用が22万円、メンテナンス費用が0.6万円かかり、2年目以降はメンテナンス費用の0.6万円のみがコストになります。

1年目・2年目・・・と収入と収支の関係はどうなるか見てみましょう。

1年目 : 9.6万円 – 22.6万円 = 13万円の赤字
2年目 : 9.6万円 – 13万円 + 0.6万円 = 4万円の赤字
3年目 : 9.6万円 – 4万円 + 0.6万円 = 5.6万円の黒字

このようにして、3年目からは順調にいけば黒字になる計算です。

発電能力20kW以上だと電力の買取単価が22円/kWほどと低く、黒字になるには2倍近くかかりますが、発電能力20kW未満だと買取単価が高いので、早く黒字に出来るのです。

ただこれは1年365日、毎日24時間風車に適した風が吹いて休みなく発電した場合なので、実際に設置すると発電効率が15%や10%となり、黒字になるまでにもう少し年月がかかるかもしれません。

風力発電のプロペラの大きさや形の違いについて

風力発電

水平軸風車

風力発電
水平軸風車には、プロペラ型とオランダ型、多翼型が当てはまります。

プロペラ型

風力発電に使われるプロペラの中で、主流として普及しているのがプロペラ型です。
3枚のブレード(羽根)で風を受けて高速回転させることで、発電機を稼働させて、発電をするタイプです。
発電効率の良さが特徴で、低い風速であっても動かすことができるため、1000キロワット以上の大きな出力の発電装置にも利用されます。

3枚ブレードが一般的ですが、回転数を上げる目的で、1枚ブレードや2枚ブレードの風車も造られています。

中には回転数よりもトルクを増やす目的で、5枚や6枚のブレードの風車というのもあります。

ブレードは小さなものから大きなものまで用途に合わせたものが使われてます。

プロペラ型は、高速回転に向いているというメリットがありますが、一方で、回転音が大きくなりがちなため、騒音による問題を起こしやすい点があります。

風車の回転による振動も、騒音と合わせて建物の内部に伝達し、より大きな問題になることも考えられます。

それから、発電装置がブレード(羽根)の真ん中あたりにあることから、点検が難しくなるため、点検のための費用がかさむデメリットもあります。

そして、高速で回転するブレード(羽根)に、鳥がぶつかり、落下してしまう事故も発生しやすくなっています。

そのため、発電時には、赤のランプなどの目印となる部材を取り付けることが、航空法により義務付けられています。

オランダ型

オランダ風車
古くからある風車のイメージといえば、オランダ型です。

中世の頃から田園にある風車小屋に設けられ、風を受けた4枚から6枚の羽根を回転させて発生した力を、風車小屋の中に作ったポンプを動かすために使ったり、小麦などの穀物の脱穀や製粉のために利用してきました。

まるで障子の格子のような木製の羽根に、布を巻き付けることで、上手く風を受けられるように造られています。

風向きが季節ごとに変化するため、風車の向きもそれに合わせて人力で変えていました。風の強い時は、巻いている布を外すことで対処します。

遅い回転速度ながら、トルクの大きさが特徴であり、現代では、発電用というよりも観光用として親しまれています。

多翼型

多翼型は、アメリカの西部劇に出てくるようなタイプといえば、イメージがしやすいかもしれません。

およそ20枚の羽根の数が特徴で、アメリカの中西部の牧場や農家にて、主に水を汲み上げるために使われてきました。

羽根が多いため、必然的に回転数はゆっくりとしたものになるのですが、その分トルクの大きさがあることから、水の汲み上げには最適なタイプと言えるでしょう。

現代でも、アメリカの田舎の方で見かけることができ、海外のボランティア活動で使われることもあるようです。

垂直軸風車

垂直軸風車は、重さのある発電機を地面の近くに設置できる点と、風車の回転面を風向きに合わせるためのシステムを必要としない点があります。
垂直軸風車には、サボニウス型、ダリウス型、クロスフロー型があります。

サボニウス型

フィンランドの発明者の名前が由来となっているサボニウス型は、街路灯などで見かける小型タイプの風車です。

円筒状の2枚の羽根を風が通り抜けることで、羽根の回転方向に向かう力と、向かい風を抑制する力が生まれることで、スムーズな回転を実現しています。

垂直軸を駆動部分としていることから、風向きに関係なく駆動部を回転させ発電ができるのが特徴で、特に風向きが変わりやすい都市部にて採用されています。

遅い回転速度のおかげで、騒音が出ないというのも、都市部向きと言えるでしょう。

ただし、発電効率はあまり芳しくないため、大きなエネルギーを必要とする機器には向いていません。

そのため、街路灯などの比較的少なめのエネルギーで稼働するものに使われています。

その場合、風があまり吹かない状況を考慮して、太陽光発電システムと組み合わせて製品化したものが提供されています。

ダリウス型

ダリウス型も発明者の名前が由来となっている風車です。

地球ゴマのような湾曲した羽根で風を受けて発電するタイプです。

回転数の多さが特徴で、風向きを選ばないのもメリットとなります。

強風でも騒音が発生せずに、比較的安価で設置できる点や、発電機が地上にあるためにメンテナンスがしやすいという点があり、都市部で使用されることが多いようです。

風だけでは動かないことや、自力による回転始動ができない欠点があるため、他のタイプの風車と組み合わせるか、始動のために電力を利用した始動装置をつける必要があります。

そのため、動作環境として、一定の風が供給されることが採用の条件です。

クロスフロー型

湾曲した細く長い多数の羽根を、上下の円盤で挟む形で、同じ間隔で設置し、外から入ってくる風が羽根の隙間を抜けていくことで、一定の方向に回転させ、発電するタイプです。

風向きに関わらず回転する特徴があり、回転速度は低く、高いトルクを持ち音が静かなため、エアコンの送風やトイレの換気などに使われています。

スパイラルマグナス

秋田県にあるメカロ社によって実用化された、水平軸風車に分類されるタイプです。

マグナス力とは、野球のカーブやゴルフのスライスなどと同様の原理であり、気流の中で円筒やボールを回転させることで、流れに対して90度の向きに発生する揚力のことをいいます。

マグナス式は、羽根の構造が円柱型となっているため、プロペラ型よりも故障しにくい点と、低い回転で発電するため、音が静かな点があります。

そのため、プロペラ型に見られるバードストライク現象(鳥が羽にぶつかって落下する)が起こりにくいというメリットもあります。

吹いてくる風に対して、円柱形の羽根を自力で縦回転させることで、揚力が生まれ、発電につながります。

縦回転は下から上に向かう野球のライズボールのような回転と、上から下に向かう回転の2種類のタイプから選ぶことができます。

垂直軸型マグナス風力発電

東京都墨田区にある株式会社チャナレジーによって、開発中の垂直軸型に分類されるタイプです。

まだ実用化には至りませんが、着々と製品化に向けて開発が進められています。

前述したマグナス式のため、吹いてくる風に対して、円柱型の羽根が縦回転させる点までは同様なのですが、回転軸を2つにして、下から上の縦回転と上から下の縦回転を同時に行うことで、風向きの影響を受けずに回転し続けることを可能としています。

実用化された際には、台風のエネルギーも利用できるということもあり、今後の期待が高まります。

まとめ

風力発電に使われるプロペラには、最も多く採用されているプロペラ型の他、古くから利用されてきたオランダ型や、アメリカの西部劇にも登場する多翼型があります。

他にも、都市部の街路灯に使われるサボニウス型のようなタイプがあり、生活の身近なところで風力発電が利用されています。

小型風力発電の規模別初期費用相場一覧

風力発電

小型風力発電の導入の流れと費用

風力発電

ここからは、小型風力発電の導入の流れと、おおまかな費用を解説します。

申請に関する費用

風力発電事業は、まず経済産業省および電力会社への申請をすることから始まります。
経済産業省への申請は、専門知識が必要となるため、販売店が代理で行うことが多くなりますが、事業者自身で申請することもあるようです。

電力会社への申請は、こちらも電気に関連する資格を必要とするため、電気工事を請け負う会社が担当することが多いようです。

この場合の申請費用に関しては、会社ごとに異なりますが、中には申請費用を無料としているところもあるようです。

整地に関する費用

風力発電では、基礎となる部分を造った後に機械を設置することになりますので、地盤の柔らかい土地や、起伏の差が激しい土地には設置ができないため、土地の状況にもよりますが、整地工事をすることもあります。

地盤の柔らかい土地の場合には、地盤改良工事をするケースもあります。

ただし、整地工事は絶対に行われるというわけではなく、工事をしなくても風力発電機器が設置できるようなら、工事は行われませんし、工事の程度も土地ごとに異なるため、相場価格ははっきりとしていません。

とはいえ、太陽光発電システムほどの広大な土地が必要ということもないため、太陽光発電システムと比較すると安価なのではないかと言われています。

機器に関する費用

小型風力発電で使われる機器は、風車(発電機です)とパワーコンディショナ(直流の電気を交流の電気に変換させ、コントロールする機械です)、そしてパワーコンディショナ収納ボックスの3つです。

CF20とXZERES

アイルランドに本社のあるC&F Green Energy社のCF20や、アメリカに本社のあるXZERES社のXZERES(エグザラス)の場合、1キロワットあたり170万円から240万円が目安となっています。

風JIN

京都府に本社のある「風JIN」の場合、風車とタワー、基礎と制御盤、そして安川電機製の風力インバーターのセットで、1台(3キロワット)あたり390万円となっています。

台数が増えるごとに1台あたりの価格が安くなるため、2台(6キロワット)の場合、750万円(1台あたり375万円)となり、6台(18キロワット)導入の場合、1980万円(1台あたり330万円)となっています。

ゼファー

小型風力発電で国内最大級のシェアを誇る、ゼファー社の小型風力発電システムです。

平均風速5メートル/秒の際には、太陽光発電システムを上回る数値が実現しています。

1.12キロワットのタイプ(太陽光発電システムとのダブル発電)で、1台あたり173万2,500円となっています。

工事に関する費用

小型風力発電

工事に関する費用は、1キロワットあたりおよそ20万円が目安となっています。

そのためCF20とXZERESの場合なら、190万円から260万円ほどが設置費用と考えておくと良いかもしれません。
(※会社ごとに差があります)

系統連系工事に関する費用

小型風力発電で、発電した電気を電力会社に買い取ってもらうには、電線から風力発電に接続する系統連系工事をすることになります。

系統連系工事の費用は、電力会社ごとに金額の違いがあります。

接続契約を締結する時に支払うことが多いようです。

メンテナンスのための費用

小型風力発電では、機器のメンテナンスのための規定が存在するため、定期的なメンテナンス費用が発生します。

年に1回の機器の点検と、5~6年に1回程度の部品交換があるため、メーカーごとに違いがありますが、年間で10万円から30万円がメンテナンスのための費用の目安となっています。

その他、保険に加入した場合は、保険のための費用がかかります。

保険会社ごとに異なりますが、おおよそ年間のメンテナンス費用と同じくらいの金額がかかると言われています。

固定資産税

風力発電

固定資産税は、地域ごとに決められた固定資産税評価額を基にして算定されます。

固定資産税評価額は、市区町村から3年に1回公示される土地の価格です。

基本的には土地の所有者に送られる固定資産税課税明細書にて確認することになりますが、詳しくは設置場所のある市区町村に問い合わせすると良いでしょう。

再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置

小型風力発電の事業者が対象となる固定資産税の特例措置です。

固定資産税の課税開始から3年間の固定資産税を、風力発電の場合、課税標準の2/3にすることも可能となっています。

市区町村ごとの「わがまち特例」によって軽減率が設定されるため、詳しくは市区町村に問い合わせすると良いでしょう。
※2017年12月31日までの期間のみ

償却資産税

風力発電は事業用の設備という扱いになるため、償却資産税も発生します。

償却資産税は、課税標準額×1.4%で算出されます。

風力発電設備のシミュレーション

風力発電の償却期間は17年となっており、原価率を11.8%で計算します。
課税標準額は、トータルの支払金額-連携負担費にて算出されます。
(実際にはもう少し細かい計算となります)

例えば、トータル3千万円で風力発電機器を導入したとします。
1年目の課税標準額は、3千万円×(1-0.118)=2,646万円となるため、課税額は2,646万円×1.4%=37万440円となります。

続いて2年目の課税標準額は、2,646万円×(1-0.118)=23,337,720円となることから、課税額は23,337,720×1.4%=32万6,728円となります。
※「再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置の適用」は、計算に入れていません

そして10年目の課税標準額は8,546,070円となるため、課税額は11万9,644円となります。
※課税標準額3年目20,583,869円、4年目18,154,972円、5年目16,012,685円、6年目14,123,188円、7年目12,456,652円、8年目10,986,767円、9年目9,690,328円、10年目8,546,070円

このような形で課税標準額が年々減少するため、それに連れて償却資産税も安くなっていき、償却期間の17年目まで継続されます。

仮に設備の一部を新しい機器に交換した場合は、そこから再び償却期間が開始されるため、実際には17年以上課税される可能性もあります。

土地付き小型風力発電

土地付き小型風力発電は、風通しの良い場所を風力発電専用の土地として、セット販売するシステムです。
20キロワットの風車を設置した場合、本体価格がおよそ2千万円としますと、これに土地の価格と工事費用をプラスすると、2700万円から3600万円ほどが相場となります。
(※設置地域ごとに違いがあります)

この他にも、定期的なメンテナンスの費用や保険の費用がかかるため、実際にはもう少し多い金額になる可能性があります。

まとめ

小型風力発電は、機器購入や工事費用や経済産業省や電力会社への申請費用など、トータルで2,000万円から3,000万円ほどかかると考えておくと良いかもしれません。